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【地】貨幣(コイン・ペンタクルス)のスート

貨幣のスートは、四大の中では【地】のエレメントを象徴しています。
勿論それは、我々が一般的にイメージする【大地】そのものを指差している訳ではなく、あくまでも【物事の物質的な側面】、あるいは物事の【結果】や【成果】などを暗示するものです。
例えば今現在、貴方が目にしているコンピュータやスマートフォンなどの端末は、【地】のエレメントそのものだと言う事も出来るでしょう。
【地】のエレメントに属する全ての物は、【見る事】・【聞く事】・【触る事】・【嗅ぐ事】・【味わう事】が可能であり、人間の持つ五感に訴えかける全ての物は、【地】のエレメントに属していると言う事になるのです。
コンピュータの場合、ハードウェアと呼ばれる【形の有る機器群】と、コンピュータによって得られる全ての成果が【地】のエレメントに属している事になります。
ディスプレイに表示される文字も、スピーカーから発せられる音声も、プリンタから出力される資料も、すべて【地】のエレメントに属します。

では、【地】のエレメントとは、万物を構成する上で、どのような役割を担っているものなのでしょうか。
あらゆる物質の背後には、いつも様々な作用や概念、エネルギーが隠されています。後に解説する事になりますが、【風】のエレメントで象徴される【情報】、【水】のエレメントで象徴される【論理的作用】、【火】で象徴される【基本概念(アーキテクチャ)】の全ては、【地】のエレメントに属する【物】に宿る事によって、この物質的な世界に現れたり、存在し続ける事が可能になります。
つまり、【地】のエレメントによって象徴される全ての物は、その前段階として存在した作用や概念が、最終的に形を伴ったものだと言う事が出来るでしょう。
逆に言えば、あらゆる作用や概念、エネルギーは、【地】のエレメントによって象徴される物に宿らない限り、この世界に現れる事が出来なくなってしまう訳です。
四大の考え方において、【地】のエレメントは【そこに存在を固定させる】と言う意味で、とても重要な役割を担っている事が分かりますね。
それでは、タロットカードのスートとして描かれる【貨幣】には、一体どのような意味が込められているのか考えてみましょう。

【地】のエレメントに属する全ての物には、必ず【価値】が存在します。
この【価値】と言うキーワードが、【貨幣】のカードを解釈する上で、重要なポイントとなるものです。

【価値】は、人間社会の様々な場所で取引されています。
例えば、商店で販売されている品物も【地】のエレメントに属しており、勿論その品物にも【価値】があります。飲食店などで提供される食べ物や飲み物も同じです。更に、仕事に伴う労働も【地】のエレメントに属しており、その労働量や労働の質、難易度によって、それに相応しい【価値】を持っています。
それらの【価値】は、その【価値】を必要とする人々の間で取引される事によって、人間社会の隅々まで行き渡る事になります。
その取引の媒介となるのが、【お金=貨幣】です。
お金は、【地】のエレメントに属する全てのものが持つ【価値】を、ある一定の基準で評価する媒体となっています。
労働者が労働力を提供すれば、その拘束時間と労働力、技術力に見合うだけの【価値】を、その対価として貰わなければいけません。その際に、【労働の価値】は金銭に換算されて支給される事になります。勿論、職人が作り上げた商品・品物にも【価値】がある為、その【価値】に見合うだけの報酬が、【金銭】に換算されて支払われます。
ここで言う【価値】は、一見不可視なものにも存在しています。
例えば、情報やアイデアと言ったものは、本来目に見えるものではありません。しかし、その情報やアイデアが、仕事上の生産性向上に貢献するならば、充分に【価値】が存在していると言えるでしょう。

本来であれば【情報】は【風】のエレメントに属し、アイデアは【水】のエレメントに属します。しかし、【情報】も【アイデア】も、人間が扱う段階になると、【地】のエレメントに属する【言葉】や【文字】と言った形で表現される事になる為、その時点で【価値】を伴う事になります。
つまり、【地】のエレメントに属する物とは、人間が直接的に接する事の出来る【価値】を伴う全てのものだと言う事が出来るでしょう。
それは、段階的には【結果】の位置にあり、最終的な【成果】として我々の目の前に現れる事になります。

シンボル:
【地】【貨幣】【コイン】【万能章】
象意:
物質・実質・実績・成果・結果・五感・現実・堅固・凝縮・確実・労働・賃金・金銭・商業・流通・肉体・健康・富・繁栄・成熟・固執
【北】【夜】【冬】【喜】